2016年07月10日

事務所開設して3年目に入りました

事務所を開設して2年が過ぎました。順調に事務所を運営して来られたのは、皆様のご支援のおかげかと思います。今後もよりよいサービスをご提供できるよう事務所一丸となって努力して参りますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

気が付けば弁護士になって10年目。右も左も分からないまま弁護士業務をスタートしてから、今まで、ホントあっという間だったなぁというのが実感です。ということは、あっという間に歳をとったということにもなるのか・・。

2周年のお祝いのお花をいただいたので、事務所内に飾らせてもらいました。ありがとうございました。

祝・2周年.JPG


(弁護士天野正男)
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2016年04月20日

成年後見人として

成年後見人として、ご本人が亡くなった後に、いわゆる死後の事務に関与せざるを得ないことがあります。

成年後見は被後見人の死亡が絶対的な終了事由とされておりますので、被後見人が亡くなると、成年後見人としてこれまでに有していた財産管理権や代理権はなくなってしまいます。
そのため、ご本人が亡くなった場合、相続人やご親族の方々に急いで連絡をとり、死亡診断書の取得、役所への届出、遺体搬出から葬儀の手配、入居施設や病院の未払いとなっている費用の支払など、色々な対応をお願いするのが通常です。

但し、ご本人に身寄りがない場合やご親族に対応を断られてしまった場合には、いままでの成年後見人が事実上対応せざるを得ません。これまで窓口となっていた後見人が、ご本人が亡くなった途端、「法的な権限も義務もないので何も出来ません」、「身寄りもないのでどうしようもありません」と言ったとしても理解は得られないでしょうし、そのような対応をしていたら身寄りのない人を受け入れてくれる施設や病院も少なくなってしまいます。

元成年後見人が死後事務にどの程度関与できるのか、すべきなのかという議論の他に、成年後見人にてこれらの事務の対応を行なった場合、それに要する費用は誰がどのように負担するのか(ご本人の財産から支出してよいのか、後見人が個人で立て替えなければならないのか等々)という問題もありますが、こうした問題についての明確な答えはなく、裁判所、行政等の関係各所とその都度相談しながら進めていっているというのが実情だと思います。

先週、私もこのような場面に遭遇することとなり、色々と悩みつつも裁判所や行政の担当者に助言を仰ぎながら一つ一つ対応しました。

法律の明文で定められていない以上、こうした死後の事務への対応はケースバイケースにならざるを得ないのは仕方がないかもしれません。但し、ご高齢の方が多くなって後見制度の利用率も増え、後見人として弁護士や司法書士等、専門職の後見人が就任することも多くなっている現状においては、成年後見人による死後事務への関与という場面も多くのケースで生じるとも思います。この辺りについてきちんとした法整備、制度化がなされると、元成年後見人としても悩むことなく迅速な対応が可能になり、関係者の方々にもご迷惑をおかけしないですむようになるのではないかなと思いつつ、この件に関して言えば、ご本人の生前より、多くの方々にご助力いただけて本当に有り難かったと感謝しています。

(弁護士天野正男)
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2015年10月11日

振り返り

横浜弁護士会では、交通事故による高次脳機能障害相談をおこなっています。
この法律相談は、交通事故相談の中でも専門性が高いため、
相談を担当するには一定の要件を満たす必要があります。
要件の一つとして、研修(経験者の事例報告から事案処理の追体験をする)があります。
私は、高次脳機能障害相談の立ち上げ時から関わっていたこともあり、
先日、この研修の担当者として事例発表をおこないました。
今年終結した事案を素材にしたので(もちろん事案が特定されるような事項は
記載も口頭説明でもしません)、準備自体はさほど大変ではなかったのですが、
自分の事案処理を振り返る良い機会となりました。
いつ、何をしたか。
どのタイミングで、どこに行って、誰と面談をしたのか。
そして、誰に、何を言った(指示した)のか。
良い解決が得られるように、いつも一生懸命頑張っていますが、
改めて自分がおこなったことを整理すると改善点が見えてきます。
今回は、自分の事案処理について、振り返りの良い機会となりました。

(弁護士 天野康代)
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2015年08月16日

止まった時間、見えない怖さ

私は福島原発被害者支援かながわ弁護団員として活動していますが、
先日、訴訟準備の一環として現地調査へ行ってきました。

福島県では、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、南相馬市、田村市に立ち寄りました。
それぞれの場所で、被害者の方々の話を聞いたり、
家屋の中に入って空き巣や小動物に荒らされている様子を見てきました。
中には、明らかに大きな獣に荒らされたと思われるところもありました。

居住制限区域は特別な許可がなくても日中の立ち入りができますが、
見かけたのは除染作業をしている方々くらいでした。
スポーツが盛んだったと思われる高校の校門には、
色々な運動部が全国大会などで活躍したことを祝う看板がたてられていましたが、
全て「平成22年度」となっていて、時間が止まったままであることを実感し、
切ない気持ちになりました。
あちこちに積まれている、放射性廃棄物の入ったフレコンバックの山々は本当に異様な光景でした。

帰還困難区域は立ち入りが制限されていますので、スクリーニング場で手続きをしてから入ります。
誰もいない町。音もしない町。
地震で倒壊した家屋が、4年以上前の姿のままであちこちに存在しています。

今回の現地調査では、避難指示解除準備区域、居住制限区域、帰還困難区域の
それぞれに該当する場所に立ち寄りましたが、このような区域割りには合理性がないように思いました。
放射線は目に見えません。空気と同じです。
例えば、ある場所で規制線がはられ、その線から右は帰還困難区域、左は居住制限区域、
と分けられているわけですが、本当にその線で明確に分けられるのでしょうか。
見えないということがいかに怖いか、改めて感じました。

(弁護士天野康代)

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2015年07月16日

おかしくないですか?

 今年の8月1日から、改正介護保険法が施行される予定です。

 今回の改正点は、一定以上の所得のある利用者の自己負担の引き上げや、補足給付の支給に資産等を勘案することであり、その趣旨は、保険料上昇を抑えるため、所得や資産のある人の利用者負担を見直して費用負担の公平化を図るという点にあります。

 さて、私は現在、福島原発被害者支援かながわ弁護団の一員として活動しています。

 私が担当している被害者の方の中には高齢の方もおり、今回の改正により自己負担が大きくなってしまいます。というのも、既に東電から慰謝料や財物損害(自宅不動産や家財)についてそれなりの賠償を受けていて、改正後の基準額を上回ってしまうからです。

 しかし、おかしくないでしょうか?

 今回の改正では、家財や不動産については資産勘案の対象外となっており、原発事故さえなければ、改正前と同じ条件で福祉サービスを受けることができていたはずなのです。
 ところが、原発事故により避難生活を余儀なくされ、自ら望んで自宅や家財等を手放して金銭を得たわけではないのに、慰謝料や財物損害の賠償金が流動資産と認定されてしまうのです。

 原発事故がなければ、辛い思いもせず、自宅や家財があっても、1割負担で福祉サービスを受けることができたのに、辛い思いをして、自宅にも帰れず家財も殆ど持ち出せず、その賠償を受けたら今度は流動資産があるからといって自己負担が大きくなる・・・どう考えてもおかしいと思います。
 
 何かできないか、現在、思案を巡らせているところです。

(弁護士 天野康代)

posted by kouhokusogo-lawoffice at 18:33| 弁護士業務